顔面神経麻痺に対するリハビリテーション(発症後早期)
顔面神経麻痺は、顔面の表情筋が麻痺を起こす疾患です。
原因不明のBell麻痺が最も多く、次いで大人では耳の帯状疱疹や難聴・めまいを伴うハント症候群、お子さんでは中耳炎が原因となって引き起こされます。
中等度までの麻痺であればステロイドや抗ウイルス薬の内服治療で改善することが多いですが、高度の麻痺がある場合は点滴治療が必要で、手術を行うこともあります。
麻痺の改善には時間がかかる場合が多く、発症後早期には以下のリハビリテーションを行うことが推奨されています。
・蒸しタオル(熱すぎない温度で)などで1回5〜10分、1日2回温めて血行を良くしましょう。
・以下に挙げる「表情筋ストレッチ」を1日10分間 3セット以上行ってください。時間がない場合が少しでも空いた時間に部分的に行っていただいても結構です。痛みを伴わない範囲で顔の筋肉をほぐす感じでしっかり、ゆっくり行ってください。
1. 頬骨筋群ストレッチ
2. 口腔法ストレッチ
(図は 森嶋:顔面神経麻痺に対するリハビリテーションの進め方.日耳鼻 124: 954―958,2021から引用)